ツインレイ

ツインレイ*彼と私の物語③

「会場を貸してくれる人が、ワークショップ明日だと思ってて、今東北に出張に出てるって・・・」

 

カフェで目の前に座る彼から、なんともいえない報告を受ける。

要は、会場がないからワークショップが開催できないということか。せっかく大阪から東京に来ているのに、なんともおっちょこちょいで残念な話だ。

 

「私は大丈夫ですけど、他の参加者の方は大丈夫ですか?元々の開始予定まであと2時間くらいですよね?」

「車椅子の方が来る予定で・・・せっかく来てもらうのに・・・」

 

彼は”障害者のためのものづくり”をしたくて、商品開発のためのワークショップを定期開催しているそうだ。

 

「会場がないのは仕方がないので、交流会でもしましょう♪私、車椅子の方でも入れるバリアフリーのお店探しますね!〇〇さんは、参加者の方に謝罪とフォローの連絡を入れてあげてください~」

フリーランスとして活動して1年半。

急な予定の変更やアクシデントには慣れている。

 

顔や動きには極力出さない(ようにしている)が、彼が内心焦っているのは雰囲気で分かる。アクシデントこそ楽しむ主義の私は、周囲でバリアフリーの居酒屋を調べて電話し、なんとか当日入れるお店に予約をした。

そのときの彼の反応は気に留めていなかったために覚えていないが、自分自身が笑顔でいる心がけをしていたことは覚えている。

 

無事にお店を確保して参加者たちへの連絡を終えると、私と彼はカフェを出て居酒屋に向かった。普段大阪にいる彼は、東京の地理にはまったく疎いらしい。

私はgoogleマップを開きながら、彼を案内するように予約した居酒屋へと一緒に向かった。

 

なんとなく、なんとなくだけど歩くときの彼の距離はいちいち近い。

なんとなく、なんとなくだけど彼の動作には落ち着きがない。

 

(会場取れてなかったり、そわそわしてたり、元々・・・そそっかしい人なのかな・・・)

 

周りにADHDタイプの人が多い私は「たまにいるよね、こういう距離感掴めない不思議さん」とぼんやりと思った。

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