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今回は【疾病と治療論(脳・神経)】テスト対策用まとめノートです。
疾患と治療:脳神経
・ 脳溝のうち、前頭葉と頭頂葉を区分するのが中心溝(ローランド溝)で、側頭葉を前頭葉および頭頂葉と区分するのが外側溝(シルビウス溝)である。
・ 左右の大脳半球は、大脳縦裂の奥で脳梁によって連絡されている。
・ 灰白質(大脳皮質)は神経細胞(おもに細胞体)の集合体で、白質(皮質下組織)はおもに神経線維の集団である。
・ 運動性言語中枢(運動性言語野またはブローカ中枢)は前頭葉にある。
・ 感覚性言語中枢(感覚性言語野またはウェルニッケ中枢)は側頭葉にある。
・ 聴覚野は側頭葉にあり、側頭葉の障害では、聴覚障害や、てんかんの一種である精神運動発作などがおこる。
・ “頭頂連合野の非優位側の障害により、片側空間無視や着衣失行がみられる。優位側角回の障害では、ゲルストマン症候群(手指失認・左右失認・失読・失書など)となる。”
・ 扁桃体や海馬の障害(両側性)により、コルサコフ症候群(近時の記憶障害、失見当識、作話)がみられる。
・ 小脳の障害では運動失調、筋緊張低下、振戦、眼振などがみられる。
・ 間脳の視床下部は自律神経系の多くの中枢のほか、水分代謝、体温調節、食欲、睡眠に関わる中枢がある。
・ 自律神経系の神経伝達は、交感神経系がノルアドレナリン、副交感神経系がアセチルコリンである。
・ 頭蓋骨の内側は硬膜・くも膜・軟膜の3層からなる。
・ クモ膜と軟膜の間のクモ膜下腔は脳脊髄液で満たされている。
・ 脳脊髄液は、脳室の脈絡叢で血液から産生される。クモ膜下腔を流れ、クモ膜顆粒から吸収され、静脈洞に入り、血液中に戻る。
・ 脳室系の総容量は120~150mlである。脳脊髄液は一日に3~4回入れ替わり、一日400~500mlが産生される。
・ 硬膜は頭蓋正中部で大脳鎌となって大脳半球を左右に分け、後頭部では小脳テントとなって大脳と小脳を区切っている。
・ 何らかの障害により頭蓋内圧亢進が起こると、脳ヘルニアが起こりやすい。
・ 遷延性意識障害はいわゆる「植物状態」である。
・ 感覚解離を示す病態としてワレンベルグ症候群が有名である。延髄の外側が障害されると、病変側の顔面と、反対側の頸部以下に温度覚・痛覚障害がみられる。
・ 脊髄反側切断症候群はブラウン-セカール症候群ともいい、病変部以下の同側の運動麻痺・深部感覚脱失と、反対側の温度覚・痛覚の障害をみる。脊髄の半側が障害されたときにみられる。
・ 嚥下中枢は延髄にある。
・ 延髄の障害により球麻痺や仮性球麻痺をきあす。
・ 排尿反射の中枢は脊髄の腰髄・仙髄にある。
・ 頭蓋内圧は正常では70~180mmH2O前後である。
・ 頭蓋内圧亢進の三徴は頭痛・嘔吐・うっ血乳頭である。
・ 急性の頭蓋内圧亢進では、頭痛・嘔吐に加え、収縮期血圧の上昇、徐脈、脈圧増大がおこる。
・ 髄膜炎・くも膜下出血などにより髄膜刺激症状が起こると、項部硬直やケルニッヒ徴候などがみられる。
・ CT画像では急性期の出血性病変などは白く、脳梗塞や脳浮腫などは黒く描かれる。
・ MRIは、発症直後の脳梗塞に際し、早期に病変を描き出せる。MRIはペースメーカーが入っていると施行できないなど、磁気への配慮や対策が必要となる。
・ くも膜下出血発作後、4日目ごろから出現する現象に脳血管れん縮がある。脳の動脈が収縮し狭窄する。脳梗塞の原因となる。
・ くも膜下出血の原因としては①動脈瘤の破裂、②動静脈奇形(ナイダス)がある。
・ くも膜下出血の患者は、1/3が治療できずに死亡、1/3が社会復帰、1/3が後遺症を残し援助を必要とする。
・ 脳出血で多い出血部位は被殻(40%)、視床(30%)である。
・ 脳梗塞の危険因子は、高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙などである。
・ 神経膠腫(グリオーマ)は、成人では大脳、小児では小脳に好発する。最も悪性度が高いのは膠芽腫(神経膠芽腫)、比較的治療成績が得られるものは星状細胞腫である。
・ 髄膜腫は、ほとんどが良性腫瘍である。
・ 聴神経鞘腫の手術後は、聴神経をはじめ、密接する顔面神経に障害が残ることもある。
・ 頭蓋内血腫では、発症が受傷後3日以内のものを急性、4日~3週間を亜急性、3週目以降を慢性としている。
・ 急性硬膜外血腫の症状として、意識清明期を有する意識障害、頭痛・嘔吐が典型的である。
・ 急性硬膜下血腫では、意識清明期を欠く意識障害やけいれん、片麻痺などの脳局所症状があらわれる。
・ 慢性硬膜下血腫では、外傷直後のCTでは発見しづらいが、1~3ヶ月して徐々に硬膜下腔に血腫が貯留していく。
・ 水頭症の原因には大きく分けて、脳室内のどこかで脳脊髄液の交通が障害されることによる場合(非交通性水頭症)と、脳室内には閉塞はないがくも膜下腔で閉塞があるために脳脊髄液が貯留する場合(交通性水頭症)がある。
・ 水頭症の治療としてV-Pシャント術(脳室-腹腔短絡術)が普及している。
・ 正常圧水頭症では、慢性経過により認知症にいたる場合がある。歩行障害を伴うことが通常の認知症との識別に重要である。排尿障害が起こりやすい。
・ ギランバレー症候群は、上気道感染・カンピロバクター胃腸炎による下痢などがみられた1~3週間後に、四肢・体幹に対称性の筋力低下が急激に発症する疾患である。感染後における自己免疫性の末梢神経炎と考えられている。
・ ギランバレー症候群の亜型として、全外眼筋の麻痺と運動失調・腱反射消失を3症状とするフィッシャー症候群がある。
・ 重症筋無力症では、外眼筋麻痺による複視・眼瞼下垂など目の症状が初発症状となる。症状には日内変動があり、朝よりも夕方に強くなる。
・ 進行性筋ジストロフィーのデュシェンヌ型では、腓腹筋(ふくらはぎ)の異常な肥大(仮性肥大)、筋力低下による登攀性起立、動揺性歩行がみられる。
・ 中脳黒質の変性によりパーキンソン病がおこる。
・ ふるえ(振戦)、筋固縮(筋強剛)、無動・寡動、姿勢反射障害を四大症状とする。
・ 検査としてMIBG心筋シンチグラフィーがある。
・ 治療はレボドバを中心とする薬物療法となる。薬剤内服の経過が5、6年をすぎるころから、薬剤の効果が徐々に低下してくるウェアリングオフ現象、突然薬の効果が切れて体が動かなくなるオンオフ現象などが出現する。
参考書籍・学生時代にお世話になった参考書/専門書たち
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