テスト用まとめ・ノート

【看護学生向】正常な妊婦褥婦・新生児の看護:テスト対策、まとめノート

「忙しい看護学生さんの勉強を少しでも楽にできたらいいな」

「事前学習・実習・国家試験対策に役立つ情報が気軽に調べられたらいいな」

そんな思いから「毒茄子(毒ナース)」は生まれました。

 

毒茄子の勉強部屋では、

「手元に教科書がないけどちょっと検索して見たい情報がある」

「レポートにまとめるときに参照したい」

といったときに教材・ノート代わりに活用して頂けるものを目指しています。

 

今回は【正常な妊婦褥婦・新生児の看護】テスト対策用まとめノートです。

 

排卵

・ 脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)のはたらきによって周期的な卵胞の発育がみられる。
成熟した卵胞は、大量のエストロゲンを分泌し、下垂体前葉にフィードバック作用が起き、LHサージを起こす。
この黄体ホルモン(LH)の働きにより、卵胞が破裂し、卵子が排出される。

 

妊娠の成立

・ 卵子の受精能は排卵から約24時間以内
・ 射精された精子の受精能は約48~72時間
・ 受精は一般的には卵管膨大部でおき、子宮内膜が妊娠前期(分泌期)の状態にあり受精卵が留まる

 

胎児の発育

・ 胎児の表現では、妊娠10週未満まで胎芽、10週0日~胎児と呼ぶ
・ 胎盤は妊娠16週までに完成する
・ 肺のサーファクタントは、33~36週頃に完成する
・ 胎盤は妊娠末期には直径15~20cm、厚さ2~3cm、重さ500gほどになる(重量は胎児体重のおよそ1/6)
・ 羊水の量は妊娠28週末頃(7~8ヶ月)で最大量(約700~800ml)に達し、妊娠末期で500mlほどになる
・ 羊水は羊膜腔を満たす弱アルカリ性(pH 7.5~8.5)の液体であり、胎児の発育に重要な役割を果たす
・ 妊娠中期以降において、羊水のほとんどは胎児尿に由来する
・ 胎盤は、妊娠維持に必要なヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、ヒト胎盤性ラクトーゲン(hPL)などのペプチドホルモンや、 エストロゲン・プロゲステロンなどのステロイドホルモンを産生する
・ 卵膜は、脱落膜・絨毛膜・羊膜の3つから形成される
・ 胎児循環の特徴として、アランチウス静脈管、卵円孔、ボタロー動脈管の3つのシャント血行がある
・ 胎児心拍モニタリング(NST)で正常胎児心拍数の基線は 110 ~ 160 bpm

 

妊婦の健康検査

・ 妊婦健診は、23週までは4週に1回、24~35週までは2週に1回、36週から1週に1回となる
・ 子宮底長は恥骨結合上縁から子宮底までの距離
・ 胎位とは、胎児の縦軸と子宮の縦軸との関係
⇒ 頭位(正常) ・ 骨盤位(逆子) ・ 横位
・ 胎向とは、児背または児頭と母体の関係
⇒ 第1胎向 ・・・ 顔は右向き
第2胎向 ・・・ 顔は左向き
・ 胎勢とは、胎児の姿勢をいう
⇒ 屈位 ・ 伸展位 ・ 反屈位
・ 超音波断層法によって胎児の成長を計測する場合、8~12週頃までは頭殿長(CRL)を計測し、
12~15週以降は児頭大横径(BPD)・大腿骨長(FL)などから計算する
・ 妊婦の内診で、子宮頸管成熟度(ビショップスコア)が用いられる。3点以上を成熟とし分娩が近いとされる。

 

妊婦の栄養評価

・ 妊婦の体格区分別の推奨体重増加量の目安は、普通(BMI18.5~25未満)で7~12kgである
・ WHOの定義によると、Hb 11.0g/dl未満、ヘマトクリット33%未満で妊娠貧血とされる
妊娠中の鉄分摂取量は、妊娠初期で+2.5mg、中期・末期で+15mg、授乳期+2.5mg
・ 妊婦のエネルギー付加量は、初期+50、中期+250、末期+450、授乳期+350
タンパク質の付加量は中期+5、末期+25、授乳期+20。 葉酸は妊娠中+240、授乳期+100で妊娠初期の摂取が重要。

妊娠週数

・ 妊娠週数の始めは、 最終月経の第1日目 を妊娠 0週0日 とする
・ 分娩予定日は 40週0日(280日) とする
・ 正期産とは、妊娠 37週0日 ~ 41週6日 の間の分娩をいう
・ 流産は、妊娠22週未満
・ 早産は、妊娠22週~37週未満
・ 過期産は妊娠42週以降

 

分娩の定義、要素

・ 分娩とは、胎児およびその付属物が子宮から母体外に完全に排出、あるいは娩出される現象をいう
・ 分娩の3要素は、娩出物(胎児と胎児の付属物)・産道・娩出力
⇒ 娩出物=胎児・胎盤・羊水・臍帯・卵膜
⇒ 産道=骨産道・軟産道
⇒ 娩出力=陣痛・腹圧
・ 陣痛とは、妊娠期・分娩期・産褥期に不随意に反復する子宮収縮をいう
・ 陣痛が10分おきに規則正しく起こるか、1時間に6回以上起きるときをもって、分娩開始とする
・ 陣痛は収縮期を発作、静止期を間欠とよぶ
・ 分娩第1期(開口期)は、陣痛開始から子宮口全開大まで
・ 分娩第2期(娩出期)は、子宮口全開大から胎児娩出まで
・ 分娩第3期(後産期)は、胎児娩出から胎盤(付属物)娩出終了まで
・ 分娩第4期は、産褥早期の2時間
・ 分娩第1~4期までの出血が500mlを超えるものを分娩時異常出血と定義する
・ 陣痛開始前に起こる破水を前期破水という
・ 陣痛開始後、子宮口全開大となる前に起こる破水を早期破水という
・ 陣痛発作時に児頭の一部が見え、間欠時に後退して見えなくなる状態を排臨という
・ 排臨ののちに、陣痛間欠時にも児頭が露出したままになる状態を発露という
・ 児頭は、狭い産道に適応するために縫合・泉門の部分で少しずつ重なり合い(骨重)、母体の骨盤に合わせて変形する(応形機能) 分娩が開始すると、胎児は回旋していき、小泉門が下降・回旋する
・ 分娩時、羊水は胎胞を形成し産道を広げる役割をし、分娩第2期に胎児娩出とともに流出する
・ 胎児心音の聴取の基線(ベースライン)は約130bpm
・ 分娩時胎児心拍数
⇒ ・児頭の圧迫による早発一過性徐脈
・臍帯の圧迫による変動一過性徐脈
・胎盤の循環不全による遅発一過性徐脈
・胎盤の低酸素症に低心拍出量が加わり、回復が遅れるものが、遷延一過性徐脈
・ 児頭下降度の評価の一つにデリのステーション方式(-5 ~ +5)がある
・ 分娩開始後の時間経過と子宮口の開大との標準的な関係を解析し、グラフ表示したものがフリードマン曲線である

 

産褥の生理と経過

・ 産褥期は、分娩後2時間(分娩第4期)から産後6~8週と定義される
・ 分娩後の子宮底高/子宮底長
⇒ 分娩直後: 臍下2~3横指 / 11cm
産褥12時間: 臍高
産褥1日: 臍下1横指 / 15cm
産褥2日: 臍下2横指 / 13cm
産褥3日: 臍下3横指 / 10cm
産褥6日: 臍恥中央
産褥7~10日: 恥骨結合上縁(わずかに触れる程度)
産褥14日~ : 腹壁外からは触れない
・ 悪露
⇒ 産褥直後~3日: 赤色
産褥4~7日:   褐色
産褥8~14日:  黄色~白色
・ 妊娠中はエストロゲン、プロゲステロンの作用により乳管や腺房・小葉が発達するが、乳汁分泌は抑制されている。
子宮収縮を促進するホルモンには、下垂体後葉から分泌するオキシトシンがある。乳児の吸啜刺激におり分泌が促される。
授乳中はプロラクチンが分泌され、ゴナドトロピンの分泌が抑制されるので、無月経および無排卵となる。
・ 乳汁分泌は産褥2~3日までに始まる
・ 初乳は、産褥2~3日の間における黄色あるいは半透明の乳汁をいう。
それ以降の乳汁に比べてタンパク質を多く含んでいる。
・ 初乳中には免疫グロブリンが多く、中でもIgAが80%を占めており、IgM、IgGも少量含まれている。
(胎盤を通過して胎児に移行するのはIgG)
・ 産後7~10日を過ぎた頃から、乳白色の不透明な乳汁が分泌される。これを成乳という。
・ 後陣痛は、産褥期に不規則に起こる子宮収縮で、子宮復古が促される。しばしば疼痛を伴い、とくに経産婦に強い傾向がある。

 

褥婦の心理的、社会的特徴

・ 産褥3~5日(2~3日)を中心い産褥10日ごろまでに発現する、一過性の軽いうつ状態をマタニティブルーズという。
症状は軽度で、2週間程度で消失する。
・ 産褥1ヶ月以内に発症し、マタニティブルーズのような前駆症状に引き続いて発症するものを産後うつ病という。

 

新生児の生理と経過

・ 新生児とは、生後28日未満にある乳児をいう(生まれた日を日齢0、生後1日と満日数で表記)
・ 低出生体重児: 2,500g未満の児、極低出生体重児: 1,500g未満の児、超低出生体重児: 1,000g未満の児
巨大児: 4,000g以上
・ 新生児の呼吸は40~50回/分で、腹式呼吸、また口では呼吸できず鼻呼吸
・ アプガールスコアの評価項目は心拍数・呼吸・筋緊張・刺激に対する反応・皮膚の色で、点数が高いほど良く、7(8)~10点が正常
通常、1分値・5分値を必ず判定する
・ シルバーマンスコアは、新生児の努力呼吸の評価法で、0~10点で点数が低いほうが正常となる
・ 新生児の心拍数は出生直後は150~180回/分とやや頻脈で、2~3時間後には安定し120~150回/分前後となる
・ 新生児の体温は36.5~37.5℃(腋窩温)
成人に比べ、体重に対する体表面積が大きく皮下脂肪が薄いため、体温を一定に保つことが困難である
・ 新生児の体格の中央値は、身長は約50cm弱、体重は約3,000g、頭位は約33cm、胸囲は頭位より1cm程少ない値
・ 分娩時に児頭が圧迫され、頭皮と骨膜の間にうっ血や血漿の滲出を生じ、腫瘤上になったものを産瘤という。24~36時間で消失。
骨膜下に血腫ができ、出生後24~36時間後に発生、消失まで数週~数ヶ月を要するものを頭血腫という。

 

新生児の看護

・ 低体温の予防のため、室温24~25度、湿度50~60%に保つ。
胎脂はむりに擦って落とさない。出生直後の沐浴はしない。
・ 結膜炎予防のため、抗生物質の点眼を出生後30分以内に行う
・ 臍はアルコールで消毒し乾燥させる
・ パルスオキシメーターは通常右手に装着する。下肢では、SpO2が90%を超えるのに1時間以上かかることもある。
・ 新生児の識別
⇒ ネームバンド: バーコード+患者番号
直接記名法: 身体の一部に母親の氏名を記名する
ベビーベッドにもネームカードをつける

 

新生児の生理的特徴

・ 初回の排便(胎便)は通常24時間以内にみられる
・ 新生児に必要なエネルギー(熱量)は120kcal/kg/日
・ 新生児の血糖値の正常範囲は40~50mg/dl、125mg/dl以上は高血糖
・ 生後3~7日に出現する黄疸を生理的黄疸、生後24時間以内に出現する黄疸を早発性黄疸という(総ビリルビン17mg/dlは異常)
・ 新生児の生理的黄疸のメカニズムは、①ビリルビン産生の亢進、②ビリルビン代謝の未熟、③ビリルビン排泄の未熟、
④腸肝循環の亢進が原因である。
・ ビリルビン代謝は、肝臓のグルクロン酸抱合によって間接ビリルビンから直接ビリルビンに変えられ排泄される。
間接ビリルビンは毒性があり、細胞障害性、特に脳の障害 核黄疸の危険が高くなる。
・ 新生児には、生後3~5日の間に5~10%の生理的体重減少がみられる
・ 新生児の皮膚は生後2~3日ごろには乾燥気味となり、落屑がみられることがある
・ 新生児の姿勢の特徴としては、下肢の形はアルファベットのM、上肢はWの形に似た姿勢となる
・ 新生児の胃の容量は30ml~40mlで、形はトックリ形であり、傾斜がゆるやかで吐乳しやすい

原子反射

・ 哺乳反射は、探索反射・捕捉反射・吸啜反射の3つの反射で構成される
・ モロー反射は、なんらかの身体に対する刺激で誘発され、児が両手を広げ抱き抱えるような動きをする
・ 掌や指にものが触れると、これを握り締めようとする把握反射が起こる
・ 首の向きにより手足の姿勢を変える反射を緊張性頸反射という
・ 児を立位でかかえた状態にとし、足底をマットに触れさせてやや前傾の姿勢をとらせると、足を動かす歩行反射が起きる
・ その他、追っかけ反射、バビンスキー反射などがある

 

参考書籍・学生時代にお世話になった参考書/専門書たち

 

 

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