「指導者さんが怖い・・・」
「怒られてばかりで、私はダメで落ちこぼれなのかな・・・」
「もしかして看護師向いてないのかな?辛い、もう辞めたいかも・・・」
先輩・上司・指導者(プリセプター)・・・患者さんとのコミュニケーションはもちろんのこと、職場の人との人間関係に悩んでいる新人・若手の看護師さんはいませんか?
思い返すと、私は新人時代にプリセプターさんが怖すぎて、最初の3ヵ月緊張・萎縮しながら働く日々を送っていました・・・。
「辞めたほうがいいのか」と悩み、でもそこから思考・感情のコントロール方法やコミュニケーションを学び実践し、プリセプターさんとの関係が劇的に改善しました。今回は、そのときに実践した方法についてまとめています。
職場での人間関係に悩む新人・若手看護師さんに、少しでも参考になる部分があれば幸いです♪
Contents
怖かったプリセプターさん(特徴や私の感じ方)
・態度がきつい、基本的に言葉や態度が冷たい
・不機嫌が分かりやすく、早口や怒りっぽい口調になる
・初や不慣れな技術を見てもらうとき、監視されている感じがする(途中で口や手を出されたりするので、緊張・萎縮して失敗しやすい負のループに・・・)
・声をかけづらいオーラを発しているが、報告が遅れると怒られる
・揚げ足をとるようなことを言われる
高圧的・威圧的(に感じられる)な態度で、すぐに怒られるから近寄りづらくて、近寄れないから色んなことが噛み合わなくなって・・・
どんどん関係が悪くなって「あぁ、もう期待も信用されていないんだろうな」って被害妄想がどんどん強くなっていきました。
関係性を変えるためにやったこと
①自分の思考・感情・視点を変える
②相手に対して、自分が取る行動を変える
そのときにとある本で思考や感情をコントロールする方法や、自分・他人に対する「視点(捉え方・受け止め方・考え方)」を変えること、そして「相手は基本的には変えられないが、自分が変わることで相手に影響を与えることはできる。それによって現実が変わることがある」という話を見て、それに基づいて自分自身の思考や視点をまずは変えてみることにしました。
①自分の思考・感情・視点を変える ~起きていることを観察・分析してみよう~
✔その”怖い態度”は、自分に対してだけ?それとも、他の人に対してもそういう対応を取っている?
✔ただ単に不機嫌なだけ?それとも、厳しい中にも「教えたい・伝えたい」や「心配」という想いがこもっていそう?
✔その人は、悩みやストレスを抱えていない?仕事での役割や忙しさは?私生活は充実していそう?
相手に否定的な態度を取られ続けると、人は「自分は嫌われている」「自分はすごく劣っている」といった考えに陥りやすくなり、自己肯定感が下がって自己否定が強くなっていきます。
ですが、相手の行動を深く細やかに分析していくと、相手が自分に対して取っている行動には相手の「個人の事情」も関わっている可能性が見えてきたりします。
たとえば・・・
・自分ひとりだけが過剰に嫌われている?
→いや、そういえば他の人にも強い態度を取っていることがあるかも
→不機嫌なときが多いけど、機嫌がいいときは優しいんだよね・・・
→別に私だけにきついってことじゃないのかな?そういえばAさんもBさんもプリセプターさんのこと苦手って言ってたよな・・・
・いつも怒られて怖いなぁ・・・
→でも、色んな知識を持ってるし教えてくれるんだよな。元々は教えるの好きなんだろうな。そういえば、伝えるのがちょっと苦手な感じはあるな。
→そういえば、「私が新人の頃はいつも怒られて~」なんて言ってたな。自分の新人時代と重ねてるのかもしれないな・・・
→そういえば休憩室で「最近子供が反抗期でケンカばかり」なんて他の先輩に愚痴ってたな。リーダー業務に委員会に仕事も忙しそうだし、プライベートでも子育てで大変そうだし、余裕もなくなっちゃうよね・・・
こんな風に、「自分に対して怖い・きつい態度」を取ってきているとしても、その人の生活・仕事の全体像を考え、悩みやストレスなどを想像・分析していくと・・・
その人の過去や現状から、「余裕のなさからくる不機嫌さ」や「自分が受けてきた教育や、自分の新人時代の失敗を後輩に重ねている」という新たな仮説・視点が見えてきます。
「なんでこんな態度をとられるんだろう?」の背景に、目の前のあなたの問題だけではない、「本人の過去の体験」や「個人的な事情」が関わっていることがアセスメントとして見えてきますね。
まずじっくり観察や分析をして、俯瞰や細分化してみることで、「自分だけが悪いわけじゃない」「誰にでも色んな事情があるんだ」「そっか、きっと先輩も大変なんだよね」
そんな風に視点を切り替えて、自分や相手を過剰に責めたり、自己否定や悪循環に陥っている思考から抜け出しましょう。
②相手に対して、自分が取る行動を変える
行動の大切なポイントは1つ・・・
相手に向けて、「感謝」と「肯定」のメッセージを送りつづけること
と思われる方もいるかもしれませんが、先ほどの①での気づきから、いかに行動に起こしていくかが、関係性を改善するための大切な核の部分になります。
「たとえ不機嫌な中でも、相手が何か伝えようとしてくれている部分」などを探し、「相手が自分にしてくれている、ほんのささいな優しさや熱意」に気付くこと。
そして、その見つかった部分を言葉や態度で示すことで「あなたのいいところ、ちゃんと見てますよ」「あなたの気持ち、伝わってますよ。受け取ろうとしてますよ」と相手に向けて伝えていくことです。
先ほどの①の観察・分析を経て、少しでも発見があった方なら、きっとここでも相手への新しい発見や、不器用だったり余裕がない中でも、あなたに対して「本当はこれを伝えたい・教えたい」「ここを学んでほしい、成長してほしい」といったメッセージをみつけられると思います。
そして、その振り返りを経てひとつでも良い発見があったのなら、そこから相手に対して、それを伝えるためのアクションを起こしてみてください。
効果的な伝え方3つ
✔時間差で感謝を伝える(タイミングを見計らう)
✔言われたことから学んだこと・成長につながったことを伝える
✔人づてに伝える(本人に直接言わず、間接的に肯定的な想いを届ける)
でももし、その後に振り返りをしてみてプラスの発見がひとつでもあったなら、相手の情緒や状況が落ち着いている隙を狙ってそれを伝えてみてください。
最初すごく勇気はいると思うんですけど、そこで「先日は〇〇教えてくれてありがとうございました!」「あのとき〇〇って言ってくれてこういうことに気付けました!」とか、感謝のメッセージを伝えてみてください。
でも、自分が相手に対して冷たく当たったり、威圧していることへの自覚が少しでもある人なら、「えっ、そんな風に思ってくれたの?」って、あなたに対する視点が少し変わるんですよね。
相手に対して、自分の気持ちや仕事への意欲が伝わり、相手はあなたから好意や尊敬を感じることができるので自己肯定感や承認欲が刺激されます。
人間誰しも、いい人に見られたい・誰かから感謝されたり喜ばれたいという自然な欲求を持っているので、普段怒りっぽくて人から敬遠されている自分を”きちんと見てくれている人がいるんだ”と感じることで嬉しくなるし、なかなかそういう相手にきつい態度を取りにくくなるんですよね(笑)
たとえば、休憩室でそのプリセプターさんの悪口や話題が出たとき「でも〇〇さん、この間、私のことをこんな風にフォローしてくれて・・・」とか、相手のいい面を職場の他の人に伝えてみる。
これをするだけで、悪口・陰口に迎合して染まる自分にストップをかけることにもなりますし、他のスタッフからの印象としても、プラスになることはあってもマイナスになることはまずありません。
やっぱり人間、悪い気はしないですよね。人は自分のことを好意的・肯定的に見てくれて、それを示してくれる人に対して、冷たい態度を取りにくくなるものなんです。
苦手な人に対して「自分から肯定的な言葉や行動を取る」ってすごくハードルが高いと思いますが、間接的に伝えることならできるのではないでしょうか?
「どうしても、相手にいいところを全く見つけられない・・・」ということなら、無理したり嘘をついてまでする必要はありません。
ですが、もしひとつでも相手にいいところをみつけられたら、直接でも、間接的にでも、勇気を出してそのメッセージを発する行動を取ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
①自分の思考・感情・視点を変える
②相手に対して、自分が取る行動を変える
かつて1年目・新人看護師時代にプリセプターさんとの関係に悩んだ私は、この「自分自身の思考・感情・視点を変える」「相手に対して、自分が取る行動を変える」を実践し繰り返していくことで・・・
「怖くて苦手・もう無理」と思っていたプリセプターさんが実践する前と比べて優しく穏やかに、丁寧に指導をしてもらえるようになっていき、
1年が終わる頃にはびっくりするくらいいい関係になっていました。
「自分が変わることで、人が変わることもあるんだ」「考え方や関わり方ってこんなにも現実を変えるんだ」ってことに気付き、思考や感情のコントロール・コミュニケーションを深く学んでいくきっかけにもなりました。
自分の人生の大きなターニングポイントにもなっています。
動画でも配信しています
よかったら動画チャンネルもご視聴&チャンネル登録をお願いいたします♪
まだまだ動画は始めたばかりなので、「こんなテーマで話してほしい」など要望やご意見ももらえたら嬉しいです。
*I for me♡マイセルフケア*自分を助ける自分づくり*