取材日:2018年1月
未来な明日に向かって、自分らしい生き方や働き方を創造する看護師を紹介するコーナー【ミライナース】。こちらの記事は、前身となったブログ【ミライナース】より記事を移転しています。
そんな人同士でも気軽に集まれるような”居場所”をつくりたい・・・!
みなさん、子供の頃って幸せでしたか?
親に愛され、友達に恵まれていましたか?
いい教育を受け、よく遊び、勉強し・・・やりたいことをできていましたか?
好きな人ができて幸せな恋愛をしていましたか?幸せな性生活を経験しましたか?
ボケェェェーーーーーーーッ!!!
と、わたしは胸を張って言えます。はい。
どんな人でも、多かれ少なかれ家庭の問題や家族への不満、対人関係の悩みなど、人に言えない事情を抱えてきたのではないかと思います。
そんな中、今回はそんな自身の経験を乗り越えて・・・性教育を極めるために日々奮闘している女性を紹介します。
なぜ“性教育”なのか?!そこに行き着くまでの一人の女性の人生ストーリーをお届けしたいと思います!
Contents
お笑い大好き元気印!助産師/思春期保健相談士の大貫詩織さん
あっ、よろしくお願いしま~す!!!
今回取材をさせて頂いたのは、看護師/助産師/思春期保健相談士の大貫詩織さん(通称:シオリーヌ)。
シオリーヌは産婦人科での助産師経験を経て、現在は精神科病院に看護師として勤務。
精神科の思春期患者専門の入院病棟で働きながら、全国の小中学校で性教育の講演を行い、思春期の子供達やその保護者たちに向けて「性」や「命」の情報を届けています。
めっちゃパワフルなエネルギー感じる!w
お笑い芸人目指してたのでw
お笑い大好き!そんなシオリーヌは、よく笑い♪よく喋る♪話していて気持ちのいい女性です。
そんな彼女はなぜ、助産師から精神科の思春期病棟、さらには性教育の講師という道を歩んでいるのか?そこには自分自身が経験したからこそ伝えたい・・・シオリーヌの深く熱い想いがありました。
目指していたのは教師!家庭に翻弄されながらも抱く教育者への憧れ。余儀なくされた進路変更から、拓けていく新たな道
母だけでは止められなくて、私が間に入って止めることもしばしば・・・。
まぁ・・・それなりに大変な家庭でしたよw
いえーい♪♪♪
って、最初っから苦労してるなぁ!w
あ~・・・でもうちの父もアル中でしょっちゅうキレてた~~~w
わたし、自分が親に可愛がられなかったから昔は子供嫌いだったんだよね・・・
私はむしろそれで世話好きの子供好きになっちゃいました!
小さい子とか、年下かわいいなって♪
それで「教育やりたいな」ってずっと思ってて、将来は教師になるつもりでした。
教育系の大学に行くために中学でガリ勉して、進学校に入って・・・
終始明るい表情で語るシオリーヌ。
不安定な家族事情に振り回されながらも教員になることを夢見て勉強に励み、教育系大学への進学を見据えた高校に入学します。
お笑い芸人からの転向?!「胎内記憶」「出生からの教育」に魅せられ助産師の世界へ
そこからお笑いにハマっちゃって!
高校生なのにバイトしまくって稼いで、月30本お笑いライブに行ったりしててw
芸人になりたいと思ってお笑いコンビ組んで・・・高校生のM1的な大会で準決勝まで進みました!
勉強しなくなって進学校で落ちこぼれて、気づいたら「偏差値40?!」みたいなw
面白いことが大好き!明るいシオリーヌは、高校入学後「お笑い」の世界にのめり込んでいきます。
自分の時間のほとんどをアルバイトとお笑いに費やし、成績は急降下。一時はNSC(吉本興業運営の芸能人養成所)に進むことも考えたといいます。
芸人の道も面白そうだけど・・・
教師の道は?!
教育系の大学どこか入れれば大丈夫かな~なんて。
それが高二のとき両親から「もうすぐ離婚する」と言われて。
「経済的に、進学は国公立じゃないと無理」と父に言われ・・・一気にピンチになりました!
家庭の事情により、高校卒業後の大学進学が難しくなったシオリーヌ。
進路選択の岐路に立たされる高校二年生。進路変更を余儀なくされ、教師以外の進路を考え始めます。
授業で取り上げられた「胎内記憶」の話がすごく印象に残って・・・
その産科の先生のことを調べて、生まれる前からの教育ってカッコイイなと思いました!
元々子供が好きだし、助産師さんいいかも・・・って一気に興味が沸いてきました!
それで「助産師」ってなったんだ!
学費も・・・看護系って補助金や奨学金多いしね!!!
学費が安い大学を探して・・・県内で学費が半額になる制度とかもあって・・・。
「これだ!」って思いました!
シオリーヌが助産師を目指すきっかけになったのは、医師・池川明氏が発信する「胎内記憶」の世界。
池川医師は「赤ちゃんはお母さんを選んで生まれてくる」「出生前記憶からの子育て」という考えのもと、メディアや著書を通し、胎内記憶を普及する活動をしています。
「胎内記憶」の池川明医師について
帝京大学医学部卒。大学院修了。医学博士。
1989年横浜市に産婦人科の池川クリニックを開設。
平成元年から平成28年までの28年間で約2700件の出産を扱い現在に至る。
現在は出産の取り扱いは行っていない。
2001年9月、全国の保険医で構成する保団連医療研究集会で『胎内記憶』について発表し、それが新聞で紹介され話題となる。現在、胎内記憶を世界に広める活動をしている。(池川クリニック HPより引用)
子供好きで教育への関心の高かったシオリーヌは、助産師という仕事に猛烈に惹きつけられます。
また、看護学校や看護大学は公立であれば学費が安く、奨学金制度も豊富・・・大学進学が絶望的になり進む道が閉ざされかけたシオリーヌにとって、それは明るい一筋の光となりました。
も~~~鬼勉ガリ勉でしたねw
高校一年二年と勉強をまったくしなかったというシオリーヌですが、そこから猛勉強をして無事に看護大学へ進学。
高校卒業とともに両親が離婚し、経済的な理由からお父様に引き取られる形となったシオリーヌ。
大学時代は塾講師のアルバイトをしながら自分の生活費をまかなっていたそう。
さらに離婚後、お母様が精神的に不安定に。
シオリーヌは学業とアルバイトを両立しながら離れて暮らすお母様の元にも通い、福祉相談や手続きのためにたびたび役所にも足を運んでいたそうです。
圧倒的・・・努力・・・ッ!!!
4年間、学業とアルバイト、さらにはご両親のフォローをしながら看護大学に通い続けたシオリーヌ。
大学卒業とともに晴れて助産師となり、総合病院の産婦人科で助産師として働き始めます。
性教育は生き方を伝えること!産前産後だけでは足りない、「未来のママ」を育てるために思春期ケアの道へ
(シオリーヌの”居場所”、東京・阿佐ヶ谷の「ぺーたーず」前にて)
「患者さんとじっくり関われない」
って思ったんです!
産前産後、子育てで戸惑ってしまうお母さんって・・・
自分の幼少期からの愛情や教育が欠けていることが多いんですよね。
って看護師助産師の共通の嘆きだよね・・・!
そもそも病気にしても出産にしても、もっと早い段階で知識を学べる場があったらいいのに・・・!
愛情も教育も不十分なまま育った人が親になって、家族が増えて・・・。
社会のサイクルがうまくいってない!ってすごく思う・・・!
性教育・パートナーシップ・セルフケア・・・。
「必要な教育を早い段階から、広い世代に伝えていくことはできないかな?!」
「病院の関わりだけじゃ足りない!遅い!」
ってすごく感じて。
それで「未来のママ」になる子供たちへの性教育にどんどん興味が沸いていったんです!
産婦人科病院に就職し、最初はずっと助産師を続けていくつもりでいたというシオリーヌ。
ですが、出産・育児をする以前の準備や知識・・・そして心の成長が伴っていない母親が多いこと、
忙しい業務の中で「おかあさん」や「その家族」と十分に関われないこと・・・
シオリーヌの中で様々な想いが膨らんでいきます。
そんなジレンマを抱えながら助産師として仕事に追われる中、シオリーヌに転機が訪れます。
県の助産師会の性教育委員会から声をかけていただいて!
地域の子供向けに、性教育の講義とかをやらせてもらえるようになったんです!
その教育への熱い想いが周りに伝わり、助産師三年目から所属する助産師会の「性教育委員会」を通して、地域の子供向けの性教育に携わることになったシオリーヌ。
助産師として病院の仕事も続けながら、性教育講座の企画・運営を行い、思春期ケアの知識を高めるために「思春期保健相談士」資格を取得します。
思春期保健相談士とは?
子どもから大人への過渡期は精神的・身体的に成長・発育していく重要な時期です。この時期は家族や友人あるいは社会の環境に大きく左右され、時に様々な問題に遭遇し、その問題にのみ込まれてしまうことがまま起こります。
そのような思春期の子どもたちに、専門的な知識経験を積みながら適切に対応し支援するのが思春期保健相談士です。本会が主催する「思春期保健セミナー」のコースI(総論編)・コースII(各論編)・コースIII(実践編)の全課程を修了すると認定を受けることができます。
(一般社団法人日本家族計画協会HPより引用)
全国の学校で性教育の講義をやらせてもらってます!
本気の思いが周りに伝わってるんだろうね・・・!
シオリーヌは助産師三年を区切りに、思春期ケアをさらに学び実践するために転職。看護師として、精神科病院の思春期病棟で働き始めました。
孤立しないコミュニティづくり!性と命を語る助産師シオリーヌが実現したい、みんなが集まる「家」「遊び場」
リビングに行くと誰かがいるので面白いですよ♪
このぺーたーずも私にとって家みたいな場所。こういう居心地のいい仲間と過ごせる場所って大事ですよね♪
わたし、子供の頃いじめられてて、家にも居場所なかったから・・・
人とのつながりって重要だなぁって身を持って実感してる~!
家庭の事情で家に居場所がなくて、家出したり、野宿する子供もいるんですよ。
そういう子が気軽に来られるような場所、つくりたいですね~♪
わたし・・・老人ホームとか保育園とか、”施設”ってカタチじゃなくて、近くにいる人同士が助け合って暮らせる場所ができないかなぁってずっと思ってた!
子育ても“母親”や”親・家族”だけが頑張るんじゃなくて「大切な次の世代としてみんなで育てる」っていう場やしくみをつくりたい!
援助が必要な高齢者も、一緒に料理をやったり子供と過ごしたり・・・
親は親で、生活のことで手一杯になっていたりする。
“家族だけで子育て”じゃなくて、”社会で子育て”っていう風潮にしていきたいですよね!
自分が将来に希望を持てない子供だったから・・・
「未来は明るい」「大人は楽しい」ってこれから大人になる子達には伝えたいな~~!
そうやって、誰でも集まれる場所を作って・・・
私は性教育もお笑いもなんでもやるオモシロ助産師になりたいです♪
子供のうちから健全な心と知識を育み、自分の心身のコントロールができるようになれば、良好なパートナーシップ形成や心身が整った状態での妊娠・出産に臨むことができる・・・。
そして子育てで困る母親が減ることで、愛情に満たされた次の世代が育つ・・・。
今苦しんでいる子供たちに、未来に希望があることを伝えたい。
自身が経験してきたからこそ、同じ苦しさを経験する子供を減らしたい。
居場所がない子供にも、生きづらさを感じている大人にも、人とつながる場所をつくりたい。
性教育は「命」と向き合い、自分を大切にするための教育。
子供のうちから愛情や教育を受けて健全な心を育むことの大切さ・・・。
それを身を持って知っているシオリーヌは今、「性教育」を主軸に、切り離せない「生」と「性」、命の大切さをたくさんの人に届けようとしています。
子供好きで教師を夢見ていたシオリーヌは今、たくさんの人に幸せに生きるために大切なことを伝え続けています。
助産師シオリーヌが語る性教育!日々の活動や講演依頼はこちらから♪
性教育の講演依頼、お待ちしてます♪
それにしても・・・
一日でこんなに”性教育”ってワードを連呼したの初めてだわwww
明るい笑顔で、周りの人に「笑い」と「命の教育」を届け続けるシオリーヌ。
わたしはそんなシオリーヌの健康と幸せを応援していきます!
あなたの健康と幸せを願っています!
掲載情報は取材日時点のものです。最新の活動については、紹介者のリンク先・SNS・HP等よりご確認ください。
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