先日、【tenbo】という障害者/難病のファッションブランドのイベントに参加してきました。
いや、ほんと時代が変わってきてる・・・!
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難病者や障害者が輝くファッションブランド【tenbo(テンボ)】
テンボはピープルデザインをかかげたファッションブランドです。
世の中全ての人へ。みんなが分け隔てなくオシャレを楽しめる服。
年齢、国籍、性別、障害の有無を問わず、全ての人が笑顔になれる服。そして平和をも願う服。
それらを世界中の人に向けて発信しております。
世の中には「ファッション性」と「機能性」の両方がある服が、意外と無いことに気付きました。介護福祉の現場や身体障害者専用の服など、機能性のある服は存在するのですが、どうしてもファション性に欠けてしまう。
テンボは、「オシャレはみんなが楽しむ事ができるべき!」だと感じています。それはファッションデザイナーとしての使命だと思っています。
「誰でもオシャレに着られるような、そんな服を発信していきたい!」と強く思い、立ち上げたブランドがテンボです。
(tenbo公式HPより)
tenboではこんな誰もが思わず目を引かれる車いすをデザインしたり、障害者/難病の人へオーダーメイドで洋服のデザイン・作製を行っています。
代表・デザイナーの鶴田能史(つるたたかふみ)さん(※マイクを持ってお話しされてる方です)
ありのままだからこそ輝く。思わず「ほっ」とするファッションショー
今回お邪魔したイベントは、障害をもつ子供たちのファッションショー。
MCと、同時手話通訳のガイダンスで始まります。
ダウン症や自閉症、アペール病といった病気や障害をもつ子どもたちが、笑顔でイキイキとレッドカーペットに登場していきます。
子どもたちが集合・・・ですが・・・
アペール症という疾患をもつななみちゃんは、あちこち歩き回ったり寝転んだり・・・
他のモデルさんたちも写真には撮りませんでしたが自由に動き回り、協調性があったり、なかったり・・・
感想を聞かれて、上手に話せる子もいれば、言葉や発音自体が難しいのかな?という子もいました。
けどその都度、観客や周りのスタッフがとっても温かく、笑って見守っているんですよね。
言葉がたどたどしいからって、見た目や行動が「普通」と違うからって、馬鹿にして嗤う人はひとりもいません。
わたしも観客のひとりとして、温かい気持ちに包まれながらステージでのやりとりを見ていました。
人って本来、こうしてありのままで居ていいんだよなぁ。
誰もが、自分らしく、ありのまま、自分でいていいはず。
本来はそれが当たり前なのに、現代は「自分が自分でいられない社会」「どこかで仮面をかぶって別の自分を生きる社会」ができている。
最近は少しずつ、それを変えようという流れができているけれど、このステージで見た「誰もが個性的で、それを隠すことなく自分らしく振舞い、それをそこにいるすべての人が受け容れ合っている」という空間に、なんとも言えない穏やかな気持ちに包まれました。
障害は自分の心の中に。「やりたいからやってみよう」が人生を切り拓く
子どもたちのファッションショーのあとは、スペシャルゲストによるトークショーも。
ペルテス病という、大腿骨頭(股関節の付け根の骨)が壊死する難病をもちながらドラマーとして活躍するロックバンドD-SHADEのYUJIさんは
「ドラムやりたいと思ったとき、足を使う楽器だと知らなかった」
「親や医者に内緒でずっと練習して、気づいたらうまくなって、続けてたらプロになってた」
「今でもドラムやるとき、足は痛いですよ」
と笑いながら語っていました。
知的障害者でファッションモデルとして活躍する19歳の泉健斗さんは、
「モデルになりたい、って高校の先生に言ったら、全然話を聞いてもらえなかった」
「それでもやりたい、自分はできる、って信じてたらモデルになれた」
と、少したどたどしい言葉で、けれどしっかりと語っていました。
あぁ、すごく心に沁みる。
人って「どうせ〇〇だし」って、夢があっても本気で行動してないことがほとんどだよね・・・。
「叶わなかった」じゃなくて「ちゃんと叶えようとしなかった」が心の真実。
自分に言い訳をして行動をしない健常者のほうが、よっぽど心と体に障害を抱えているよね。
tenbo代表デザイナーの鶴田さんが、自身の生み出すデザインやファッションについてこう語っていたのが印象的でした。
「服を見せるファッションショーじゃないんです」
「僕がデザインする服は、それを着るモデルさんを魅せるためのものなんです」
「だからモデル、その人自身の魅力を引き出せるような服を作るんですよ」
「人を見てると、その人の魂や本質の輝きが見えるんですよね。僕はそれをカタチにする手伝いをしているんです」
ファッションはその人がその人らしく、輝くための手段。
この日のファッションショーには、きらびやかな歓声ではなく、参加者にも観客にもお互いを思いやる優しい空気が満ち溢れていました。
今の世の中は「心が不健康な健常者」で溢れていて、無個性な個人が量産され続けていた時代。
日本には先天性疾患・難病・障害がある人を「不幸」「かわいそう」だと見る風潮があったと思います。
そんな私も、以前はバリバリに偏見を持っていて「障害って痛々しくて、大変でかわいそう」と思っていたひとり。
誰か周りの人が「幸せ」「不幸」と決めるものじゃない。
他人をそんな風に思ってる暇があったら、自分をきちんと満たすほうが先なんだよね。
「こうあるべき」っていう世間や他人軸で作られた設計図に踊らされてない?
ちゃんと自分軸で「自分はこうありたい!」に向かって生きる人が増えたら、世の中は絶対今より良くなると思うんだ。
縁があって伺ったイベントでしたが、最近感じている「自分らしく生きる」について、改めて気づきがあった日でした。
これからの私の人生デザイン、どうしていこうかな♪
昨日より今日、今日より明日、少しでも本当の自分の人生に近づきますように。
*I for me♡マイセルフケア~あなたはあなたのために。私は私のために*